個人年金保険は受取人によって変わる。その税金に注意!

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個人年金保険の受取パターンを整理する

個人年金保険とは、自分自身で保険会社と契約し、確定期間や終身にわたって保険会社から毎月、年金のように一定額が受け取れる商品です。

ここで保険会社を強調しているのは、個人年金保険はあくまで私的年金であり、国から支払われる公的年金にプラスするものです。日本国の借金が増加し、将来の年金に対する不安が増す中、自己防衛のための個人年金保険は確実に契約数を増やしています。

しかし、個人年金保険はあくまで私的年金であるため、保険料負担者である契約者と受取人が同じである場合もあれば、違う場合もあり、契約形態も様々です。

そして、契約形態が異なれば、そこにかかる税金も当然ながら異なります。今回は契約形態と税金に着目し、実際にどのような税金がかかるのか、解説していきたいと思います。

契約者と受取人が同じパターン

個人年金保険は、基本的に将来の公的年金にプラスする性格のものであるため、契約形態も契約者が夫、受取人も夫、あるいは契約者が妻、受取人も妻のように契約者と受取人が同じパターンが圧倒的に多いです。この場合は、国民年金や厚生年金の所得が雑所得となるように、個人年金保険も受け取る年金が雑所得となり、所得税が課税されることになります。

しかし、自分で積み立てお金が、受け取る時になって雑所得となり、課税されることに納得がいかない人もいるかもしれません。そこで、個人年金保険では今まで支払ったお金を必要経費として、支払われる年金から控除できるようにしています。

この必要経費という概念は、確定期間や終身により計算式が違い、理解しにくい部分もありますが、必要経費の金額が大きいほど、個人年金保険の所得も減るので、しっかり理解しておく必要があります。

必要経費という概念を理解する

では、必要経費の計算式ですが、年間に支給される年金×払込保険料の総額/年金の総支給見込額という計算式で計算します。

また、確定期間は支給期間が決まっている年金なので、年金の総支給見込額がわかり、年間に支給される年金×支給期間となり、終身の場合は年間に支給される年金×余命年数とおおよその総支給見込額で計算します。

例えば、確定期間20年の必要経費を計算すると、年間に支給される年金が50万円、払込保険料の総額が900万円、年金の総支給見込額が1,000万円になりますので、先ほどの計算式に当てはめると、50×900/1,000となり、必要経費は45万円となります。

故に、個人年金保険の所得は50-45=5万円となりますので、所得税の負担はだいぶ和らぎます。また、終身の場合は余命年数で計算しますので、例えば女性で65歳の場合の余命年数は18ですから、上記と同じ金額で計算すると、年金の総支給見込額が50×18=900万円となりますので、先ほどの計算式に当てはめると、50×900/900=50となり、必要経費は50万円となります。

この場合、個人年金保険の所得は50-50=0で、所得税はかかりません。必要経費という概念があること、確定期間と終身で計算方法が若干違うことは、しっかり理解しておきましょう。

契約者と受取人が違うパターン

次に契約者と受取人が違うパターンです。この契約形態は契約者が夫で受取人が妻、あるいは契約者が妻で受取人が夫の場合が該当します。

この契約形態は、例えば前者で見れば、夫が払込保険料の総額を支払っているのに、妻に年金が支給されるため、贈与税の課税対象となります。

また、妻が年金を受給するときは、先ほどの計算式で示した必要経費を引いた金額に所得税がかかります。ここで、2010年に最高裁判所から相続に関して、大きな影響を及ぼす判断が示されました。

最高裁判所の判断は、相続時に個人年保険本体に相続税がかかっているのに、遺族が個人年金保険を受け取る時にも全額所得税がかかるのは、二重課税に当たるというものでした。これは、さきほどの贈与税に置き換えれば、夫に贈与税がかかっているのに、妻に所得税がかかるのは、二重課税に当たるのと同じ事になります。

2重課税の問題点が解消される

この最高裁判所の判断を受けて法改正が行われ、相続税や贈与税がかかっている年金の元本部分には所得税を課税せずに、運用益に当たる部分だけ所得税を課税するよう、制度運用が改められました。

この計算式は少し複雑ですので詳細は割愛させて頂きますが、基本的には前半ほど運用益は少なく、後半ほど運用益が多いと考え所得税を課税します。当然ながら、先ほどの計算式よりも課税所得は少なくなります。

ただし、どちらにしても相続税や贈与税が課税された後に所得税が課税されることに変わりはなく、税額的には契約者と受取人が同じほうが有利であることに変わりはありません。個人年金保険の基本は、契約者と受取人が同一であるパターンと認識しておいた方が良さそうです。

契約形態をしっかり確認することが大切に

以上、個人年金保険と税金の関係を契約形態のパターンごとに解説して来ました。それぞれの契約形態によって、かかってくる税金が違うことはご理解頂けたと思います。これから個人年金保険を契約される方は、契約形態をしっかり確認し、将来どの税金がかかるのか理解した上で、契約して頂きたいと思います。

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